採用コンサルティングとは?プロの目線からサービスの選び方・見極め方を徹底解説!

採用コンサルティングとは、企業の採用活動の成果向上を目的として採用戦略設計から実行支援までを行うサービスです。優秀な人材を雇用するために、採用コンサルティングの導入を検討している採用担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では、採用コンサルティングで解決できる課題やメリット・デメリット、サービス内容について解説。さらに採用コンサルティング会社に依頼する際の注意すべきポイントとサービス内容ごとの相場費用もご紹介します。
おすすめの採用コンサルティング会社もピックアップするので、導入を検討中の方はぜひご確認ください。

採用コンサルティングとは

採用コンサルティングとは「企業の採用課題を解決し、採用戦略設計から実行支援までを行うサービス」を指します。
ヒト・モノ・カネといった経営資源の中でも、特に重要である「ヒト」。スキルが高く自社で活躍できるような人材を見つけ出して採用するには、長期的な採用戦略設計と採用ノウハウが必要となります。
採用コンサルティングはそれぞれの企業に適した優秀な人材を獲得し、採用マッチング度を高めるためのサービスです。大手企業や中小企業、新卒採用、中途採用などのさまざまなケースで導入されています。
採用コンサルティングと採用代行(RPO)の違い
採用コンサルティングと採用代行(RPO)の違いを説明しましょう。
採用コンサルティングは企業の採用成功に向け、採用戦略設計から実行支援までを行うサービス。コンサルティング会社によって「戦略設計を行う」または「採用実行まで支援する」など、内容に違いがあります。
一方で採用代行はスカウトや面接といった採用活動の一部を代行するサービスで、採用戦略にはあまり関わりません。つまり採用コンサルティングは「幅広い採用活動のサポート」を、採用代行は「実務的な支援」を行います。
自社の状況に合わせて適したサービスを選択しましょう。
採用コンサルティングで解決できる3つの課題

採用コンサルティングで解決できる課題を3つご紹介します。
- 最新の状況を知れる
- 顕在化していない課題の抽出
- 採用した人材の教育
採用コンサルティングを導入するか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
最新の状況を知れる
採用コンサルティングを利用すると、最新の人事採用情報が幅広くわかります。採用手法のトレンドや競合他社の採用状況は、社会情勢に合わせて常に変化するものです。トレンドを抑えていないと、求職者に「対応力がない企業」と思われてしまうかもしれません。そのため採用において最新情報の取得は重要な作業です。
しかし採用担当者が他の採用活動と並行して、情報を収集し続けるには限界があるでしょう。採用コンサルティング会社は採用に関するさまざまなノウハウを蓄積し、最新情報を取得しています。よって採用コンサルティング会社を利用すれば最新情報が提供され、その中でも自社に合った戦略・手法を提案してもらうことが期待できます。
顕在化していない課題の抽出
採用コンサルティングは顕在化していない課題を抽出してくれます。根本的な課題を解決しないと、間違った採用手法を選んで無駄な工数とコストがかかることに。しかし自社だけの力では、本質的な課題を見つけるのが難しいこともあります。
採用コンサルティング会社は採用のプロ。企業の過去の採用経験などをもとに表に出てきていない採用課題の洗い出しが可能です。プロの力を借りれば本質的なアプローチ方法がわかり、採用課題を解消できます。
採用した人材の教育
採用コンサルティングは採用した人材の教育や内定後のフォローまで行います。人事採用は人材を採用して終わりではありません。「採用した人材が企業で活躍する」ことが採用の目的です。
人事育成の知識を持った採用コンサルティングが人材を育成することで、採用担当者の負担が軽減されます。加えてこれまでのノウハウを活かしながら、現場のニーズに合わせた教育内容を提案してくれるでしょう。
さらに内定後のフォローは求職者の不安を取り除き、内定辞退の防止にもつながります。市場価値の高い人材は複数の内定を獲得している可能性も。優秀な人材の心を掴むためにも内定後のフォローは必須です。
採用コンサルティングのメリット・デメリット

ここからは採用コンサルティングのメリットとデメリットについて説明します。
メリット
では採用コンサルティングのメリットを3つご紹介します。以下でそれぞれ詳しく説明していきましょう。
中立的な立場からアドバイスがもらえる
採用コンサルティングのメリットは、中立的な立場からアドバイスがもらえることです。企業の内部から課題を見つける場合は、どうしても視点が偏りがち。組織や社員の状態を正確に把握することは困難です。
採用コンサルティングを導入することで、客観的な視点から自社の強みや弱み、課題が見つかります。自社の強みがわかれば採用だけでなく、企業のブランディングにも活かせるでしょう。
採用に関する最新の情報が知れる
採用に関する最新の情報を取得できるのも、採用コンサルティングを利用するメリットです。社会情勢によって採用トレンドやニーズ、競合他社の状況は変わり続けています。
たとえば2023年卒の採用トレンドとして「スマホに対応したレスポンシブデザイン」や「SNSとの連携」などが挙げられます。競合他社がトレンドをおさえるなかで、最新の手法を知らなければ人材獲得のチャンスを失ってしまうかもしれません。
とくに新卒採用に関してはトレンドをおさえることが重要です。採用コンサルティング会社は最新情報を収集しているので、トレンドを抑えつつ自社に合った採用手法を選んでくれます。
採用に関してプロの目線を取り入れることができる
採用に関してプロの目線を取り入れられる点も大きなメリット。採用に関する豊富な知識を持った人材が自社にいない場合は、採用活動に時間がかかってしまいます。「課題解決のためにどの採用手法を導入すればよいかわからず、なかなか採用課題が解決しない」という悪循環におちいる可能性もあるでしょう。
プロの力を活用すれば、効率的かつ効果的に採用活動を行えます。そのため採用コンサルティングは、まだ採用ノウハウが蓄積していないスタートアップ企業にもおすすめです。
デメリット
「自社に適したサービスではなかった」と後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも理解しておきましょう。ここからはデメリットを2つピックアップします。
費用がかかる
外部に業務を依頼するためコンサルティング費用がかかるのが、採用コンサルティングを利用するデメリット。
サービス内容によって費用は異なりますが、数十万〜数百万円の費用がかかります。よって導入する前には「本当に採用コンサルティングが必要か」や「どの採用コンサルティング会社に、どのようなサービスを依頼するのか」を慎重に検討しましょう。
候補者とのコミュニケーションが不足する可能性がある
採用コンサルティングを利用すると採用に関するすべての作業を依頼できるため、候補者とのコミュニケーションが不足する可能性があります。
採用担当者とやり取りを行う中で企業や社員の雰囲気・魅力を知り、「この会社で働きたい」と入社を決める就職・転職希望者も多いでしょう。たとえば「未経験から転職した中途採用社員が、今はこのような業務を行っている」のような社員の具体的なエピソードは、実際に企業で働いている採用担当者だからこそ話せる内容です。採用コンサルティング会社に内定者フォローなどのコミュニケーション業務まで任せる場合であっても、できるだけ採用担当者も応募者と連絡を取っておきましょう。
採用コンサルティングで利用できるサービス内容

「具体的には、どのようなサービスがあるのか」を知りたい方もいるでしょう。ここからは、採用コンサルティングで利用できるサービス内容をご紹介します。
- 採用戦略設計
- 選考プロセス設計
- 採用アサイン
- 内定者フォロー
採用戦略設計
採用戦略設計とは「どのような人材獲得」を目的として、「どのように自社をアピール」するかを考えるプロセスです。具体的には以下のような作業が挙げられます。
- 採用ブランディング戦略の設計
- 求める人物像の明確化
- 採用コンセプトの設計
- 自社の強みを分析
- 採用スケジュールの設計
採用コンサルティングでは企業の状況・目標を考慮して候補者の人物像を明確化し、戦略を立案してくれます。採用の方向性が定まれば、求める人材の雇用やミスマッチ防止につながるでしょう。
選考プロセス設計
選考プロセス設計とは「どのような選考フローで採用活動を進めていくか」を決定する作業を指します。いくつか業務をピックアップします。
- インターンシップなどのイベント設計
- 会社説明資料の設計
- 選考プログラムの設計
具体的には書類選考では学力テストやSPI、適性検査などがあり、面接では個人面接や集団面接、グループディスカッションがありますよね。
採用コンサルティングは求める人物像に合わせて、選考の手法と順番を決定してくれます。採用コンサルティング会社によっては求人サイトやイベントへの参加など、母集団を形成するための手法に関するアドバイスを受けられる場合もあるでしょう。
採用アサイン
採用アサインとは、設計した採用計画にもとづいた採用実務のサポートのこと。主な業務は以下の通りです。
- 会社説明会、イベントの開催
- 面接官の育成
- スカウト方法の指導
- インターン制度の企画
近年では採用活動の提案に加えて、実務を代行する採用コンサルティング会社も増えています。実務まで任せる場合はその分費用は高くなりますが、採用担当者の負担を減らせるため自社の状況によって検討してみてください。
内定者フォロー
採用した後の内定者フォローも重要な採用業務です。採用コンサルティングでは、内定者のモチベーションを維持し内定辞退を防ぐためのフォローや入社前後の研修まで対応してくれます。
内定が決まった後も「この会社に入社してよいのか」などの不安を抱いている内定者は多いでしょう。採用後のフォローをおろそかにしていると、内定辞退者の増加や入社後の早期退職にもつながります。
採用コンサルティング会社を選ぶ時のポイント

具体的なサービス内容がわかったところで、採用コンサルティング会社を選ぶときのポイントを4つピックアップします。
- 導入実績を確認する
- 得意領域が自社とマッチしているか確認する
- 支援範囲を確認する
- サービス提供後のフォローを確認する
採用コンサルティング会社を実際に選ぶ前にチェックしてみてください。
導入実績を確認する
採用コンサルティング会社を選ぶときは、まず導入実績を確認しましょう。過去の実績や成功事例をヒアリングし、数字で実績を確認しておくと安心して業務を任せられます。
「自社と同じ規模感の会社が導入しているか」も、自社に合った採用コンサルティング会社を選ぶ目安のひとつ。さらに数字以外にも具体的な事例の内容までヒアリングしておくと、ノウハウや知見を確認できるのでミスマッチが防げるでしょう。
得意領域が自社とマッチしているか確認する
採用コンサルティング会社の得意領域が、自社とマッチしているかの確認も大切です。採用戦略設計を得意とする会社や採用アサインの実績が豊富な会社など、採用コンサルティング会社によって特徴はさまざま。サービス内容以外に、業界や業種によっても採用内容は異なります。
たとえばエンジニア採用ならば、ミスマッチを防ぐためにプログラミング言語やデータベース関連などのスキルの確認が欠かせません。自社の採用課題や業種と照らし合わせ、相性のよい会社を選んでみてください。
支援範囲を確認する
採用コンサルティング会社によってサービス内容は異なります。採用設計まで行う会社なのか、実行支援まで行う会社なのかなど支援範囲を確認しておきましょう。ミスマッチを防ぐためにも、「依頼したいサービス内容を提供可能な採用コンサルティング会社か」のチェックが必要です。
サービス提供後のフォローを確認する
採用コンサルティングは、数ヶ月から1年単位でプロジェクトごとに契約するパターンが多いです。契約期間満了後も、自社の採用ノウハウや運用方法が蓄積される形で関わってもらえるのかを確認することが重要です。
たとえば、分析レポートの提出があれば採用活動の効果を検証できます。ノウハウを可視化して自社に蓄積する仕組みを作っておきましょう。
採用コンサルティングにかかるコスト

採用手法を選ぶ際は、手法によって得られる効果だけでなく「どれくらいのコストがかかるのか」も重要。以下のサービスに関して、それぞれ相場費用をご紹介します。
サービス内容 | 費用 |
選考フロー・ペルソナ設計 | 30万円〜 |
評価基準設計 | 50万円〜 |
採用ブランディング | 100万円〜 |
運用支援・面接支援 | 月額5万円〜 |
参考記事:ネオキャリア「みんなの採用部」
以下ではサービスごとに詳細を説明していきます。事前に予算を立てる際は、参考にしてみてください。
選考フロー・ペルソナ設計
選考フロー・ペルソナ設計にかかるコストは30万円〜。ただしフローの複雑さや現場へのヒアリングによって値段は変化するので、事前に見積りを依頼しておきましょう。
評価基準設計
評価基準設計にかかるコストは50万円〜。設計する評価基準の細かさによって、値段が変化するので注意してください。
採用ブランディング
採用ブランディングにかかるコストは100万円〜。価格は依頼内容によっても異なります。会社のイメージに関わる重要な業務のため、他のサービスと比べて比較的高額になる傾向があります。
運用支援・面接支援
運用支援・面接支援にかかるコストは月額5万円〜。ただし依頼内容によって値段は異なります。
採用コンサルティング会社5選

最後に、おすすめの採用コンサルティング会社を5つピックアップします。会社ごとに特徴をまとめているので、ぜひご参照ください。
TECH HIRE
TECH HIREは、近年需要が増しているエンジニア人材に特化した採用活動を支援するコンサルティング会社です。大手採用ノウハウがあるため、安心して採用に関する相談を行えるでしょう。「エンジニア採用に関するプロの目線」と「豊富なノウハウ」を活かした提案が期待できます。
採用戦略の設計から面談の日程調整まで、すべての採用活動を任せることが可能。さらに採用目的に合わせて柔軟に料金を設定できます。スキルの高いエンジニアを雇用したいと考えている企業におすすめの会社です。
株式会社ネオキャリア
株式会社ネオキャリアは、企業の課題に合わせたオリジナル企画の開発を得意としています。支援実績が豊富で、中小企業から大手企業まで導入した企業は10,000社以上。これまでの事例をもとにした効果的なアドバイスを受けられるでしょう。
採用活動の全行程を依頼可能で、「就活エージェントとの連携」や「イベント送客のプランニング」なども依頼できます。新卒採用を行いたい企業向けの「新卒採用コンサルティング」サービスを提供している点もポイントです。
株式会社キャリアマート
株式会社キャリアマートは、年間1,000社以上の支援実績を持っているコンサルティング会社。新卒採用・中途採用のどちらでも対応可能ですが、新卒採用に関するプランニングに強みを持っています。
採用業務に関して「一部のみのアウトソーシング」や「すべての業務をフルカスタマイズした依頼」など、自社の状況に合わせてサポートしてもらえます。コンサルティング会社は年単位の契約が多い中、株式会社キャリアマートは最短3日から支援可能。まずはトライアルとして、スカウト配信代行などの部分的サポートだけを利用するのもよいでしょう。
株式会社アールナイン
株式会社アールナインは、人材に関して企業が抱えている問題の根本解決を目指してサービスを提供しています。企業のニーズをヒアリングし、株式会社アールナインがプランを設計します。そしてアールナインと契約している人材のプロフェッショナルをアサインする仕組みです。
「人材プロデューサー」として掲げているモットーは、人材が活き生きと活躍する組織づくり。人材獲得だけでなく人材育成・離職率の改善にも力を入れています。さまざまな事業内容や事業規模に対して、カスタマイズしながらサービスを提案してもらうことが可能です。
株式会社マイナビ
株式会社マイナビは求人サイトのイメージが強いですが、採用コンサルティングサービスも提供しています。求人に関する知識が豊富なので、知識を活かした効果的なサービス提供が期待できるでしょう。
採用に関わるすべての業務を、ワンストップで行なってくれることが特徴です。具体的には採用戦略設計の他に、各種調査から面接官のトレーニングまで依頼可能。採用基準設計研修やリクルーター研修は、オンライン研修も行っています。
プロの力を使って自社の採用課題を解決しよう
採用コンサルティングは採用戦略から実行支援までを行うサービスです。自社にマッチした人材を確保するには、プロの力を借りて会社全体で採用活動に力を入れることが大切。ご紹介した採用コンサルティングのメリットとデメリット、サービス利用にかかるコストを参考にして導入を検討してみてください。
採用コンサルティング会社を選ぶ際には、導入実績を確認し自社に適した会社かチェックしましょう。ミスマッチを防ぐためには、契約終了後のサポートや支援範囲についてのヒアリングも欠かせません。
エンジニア採用でお困りの方は「TECH HIRE」にご連絡ください。エンジニア採用に特化している強みを活かして、課題解決に取り組ませていただきます。無料でご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
