エンジニアをスカウトするコツは?採用の流れやおすすめ媒体も解説

近年エンジニアの需要が高まり、採用が困難になってきています。そこで求められているのが、企業側から直接声をかけるスカウト方式。しかし、スカウトのコツを知らずに進めると、「ほしい人材にたどりつけない」「返信が来ない」など失敗してしまう企業も多いものです。

本記事では、スカウトがエンジニア採用市場で注目される理由や採用の流れ、おすすめの採用媒体を紹介します。その後、スカウトメールの反応率をあげるコツや例文も紹介しているので、ぜひ記事を参照しながら気になるエンジニアにメッセージを送信してみましょう。

目次

エンジニアのスカウトが注目される背景

ここではスカウトが注目される背景について3つのポイントから解説します。「なぜスカウトが注目されているのか?」を知ることでスカウト採用が自社にマッチしているのか、自社の運用で不足している点がないかを照らし合わせてみましょう。

売り手優位な採用市場

近年、エンジニアの求人倍率は非常に高くなっています。従来のように求人票を掲載し、候補者の応募を「待つ」だけの受け身な採用活動だけではなく、企業側から進んでアプローチをかける積極的なスタンスが必要です。

レッドオーシャン状態にあるエンジニア採用市場にとっては、スカウトは必要不可欠な採用手法になっています。

自社の求める人材に直接アプローチ可能

スカウトは企業から求職者へアプローチする採用手法です。応募者の中から人材を選ぶ従来型の手法に対し、スカウトは企業から求職者へアプローチができます。自社の採用ニーズを満たせる人材に直接コンタクトが取れるため、採用後のミスマッチ発生を防ぐ効果が期待できます。また、自社にフィットしそうな候補者にだけアプローチするため、採用担当者の負担も削減することができます。

転職顕在層だけでなく潜在層の採用にも期待

スカウトメールを送ることで、転職意思が固まっていない潜在層にコンタクトが取れ、転職のきっかけを与えられます。

潜在層へのアプローチは時間がかかります、しかし転職意欲が高い顕在層だけでは十分な母集団は作れません。スカウトメールを普段から送り続けることで、人材候補を確保できる点もスカウトが注目される理由といえます。

エンジニアスカウトのポイント

こちらでは、エンジニアスカウトのコツを解説します。

以下の3点をふまえることで、採用効率をあげることができるでしょう。

  1. 求めるエンジニア像を明確化する
  2. スカウトメールを工夫する
  3. スカウトメールへの反応率を高められるようデータを分析

1. 求めるエンジニア像を明確化する

人材へのアプローチを行うには自社が求めるエンジニア像を明確化する必要があります。

具体的には以下のポイントを確認しましょう。

  • エンジニア採用に踏み切った理由の言語化(募集背景の確認)
  • 欲しい人材のスキル、価値観、経験などの整理(ターゲットの明確化)
  • 候補者が自社に入社する動機になる要因の洗い出し(自社アピールポイントの整理)
  • 候補者が自社で活躍するビジョンの明確化(募集ポジションの明確化)

これらの作業を通じて、求職者がスカウトメールを受け取り、採用後に活躍するイメージが明確になります。イメージが具体的だとミスマッチを減らすことにもつながるので効果的です。

また、上記を整理した後は採用要件を決定する必要がありますが、採用要件を「必須要件」「推奨条件」「不要条件」に振り分けて精査し、自社のエンジニアに採用要件をレビューしてもらうことで精度を高めることができます。

『人材要件定義について詳しく知りたい方』はこちらをご確認ください。

あわせて読みたい
人材要件フレームとは?人材要件作成のポイントや3つのフレームワークを紹介 自社にマッチした人材採用が上手くいかず、困っている採用担当者は多いのではないでしょうか? 人材要件は自社が求める人物像を定義したものです。ミスマッチの防止や活...

『採用要件の作成方法がわからない方』はこちらの記事をお役立てください。

あわせて読みたい
採用基準の作り方は?7つのステップや作成時の注意点、具体例も詳しく解説! 採用基準とは人材採用をする際の判断基準を指します。自社にマッチした人材を確保するためにも、採用基準を明確化することは重要です。本記事では採用基準の概要・目的や、作り方のステップ、注意点について詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

2. スカウトメールを工夫する

採用要件を整理した後は、スカウトメールを作成・送信します。

読まれやすいスカウトメールを作成するには、以下の3点を意識してみると良いでしょう。

1-1.簡潔でわかりやすい文にする

ITエンジニアは、常に新しい技術をインプットし、膨大なプロジェクトを抱えているケースも多いもの。また、人材不足により、ハイスキルなエンジニアには、多くのスカウトが届いています。

そのなかで、スカウトメールに目を通してもらうためには、パッと見て興味を引くような件名や、わかりやすい簡潔な本文を心がける必要があります。

自社の簡単な紹介や求める人材像、候補者をスカウトした理由などの訴求点を箇条書きでまとめ、詳細については企業の採用サイトや転職サービスの募集要項に誘導するとスマートです。

1-2.候補者への興味を強調する

スカウトメールにはさまざまなテンプレートがあります。しかし、エンジニアは日々様々な企業からスカウトがきているため、ありきたりな文章では、候補者を惹きつけることはできないでしょう。

  • 候補者のどのような能力やスキルに興味を持ったのか
  • 自社の事業展開にそのスキルをどのように生かすことができるのか

など、上記のように、登録内容に基づいた具体的な内容を入れ、過去の経歴と今後の業務、期待を結びつけたストーリーにすると効果的です。

企業側が候補者に強く関心を持っていることをアピールすることが大切です。

1-3.送るタイミングに注意する

どんなに内容の良いスカウトメールでも、メールを開封してもらえなければ意味がありません。エンジニアがメールを見る時間を予測し、タイミングを合わせて送信することで、開封してもらえる可能性が上がるかもしれません。

具体的には、朝の8時、夕方の17時頃の時間帯は通勤や就業前の事務処理の時間になることが多いため、おすすめです。また、深夜や早朝に送ると、失礼な会社だと捉えられてしまう可能性があるので、注意しましょう。

3. スカウトメールへの反応率を高められるようデータを分析

スカウトメール運用が始まった後は開封率や応募率の効果分析が必要です。スカウト採用の効果を見極めるために、メールの開封率と応募率は必ずチェックしましょう。

効果的なスカウトメール運用については、以下のチェックポイントをおさえることが重要です。

1. 候補者の検索キーワードは適切か

自社の採用要件と離れたキーワードでないか確認します。

2.アクティブな候補者に送っているか

最終ログインが直近数日以内のアクティブな候補者に送りましょう。転職潜在層であっても、Web履歴書を更新した直後ならスカウトメールに興味を持つ可能性があります。

3.文章は読みやすいか

多数のスカウトメールを見ている候補者からすれば、読みにくいメールは読み飛ばします。

適度な改行や結論から先に書く、簡潔にまとめるなどの工夫が必要です。スマートフォンからチェックする候補者もいるため、スマートフォンで読みやすいかも確認しましょう。

4.メールの内容に魅力はあるか

「なぜ自分にアプローチしたのか」を伝える必要があります。特別感を演出するためにも採用ストーリーの整理は必須といえます。

5.相手が行動したくなるメリットが書かれているか

相手が応募したくなるメリットが書かれているかもチェックが必要です。採用希望者が何を欲しているか、自社は提供できるかを考えてみましょう。

6.外部資料へのリンクは適切か

候補者は興味を持った企業のHPやブログを検索します。自社のHPやブログサイトがあれば、URLを掲載しましょう。転職後のイメージを抱かせやすくなります。

7.誰からスカウトを送るか

こちらも「特別感」と関連します。人事責任者やCTO、開発部長など役職者からのスカウトであれば興味を引きやすいです。

スカウト媒体の選び方

世の中には様々なスカウト媒体サービスがありますが、本章の内容を理解し、自社と相性の良い媒体を選び、優秀なエンジニアと出会いましょう。

スカウト媒体の選び方は以下の通りです。

  1. 実際に自分で検索し、候補者の質が高い媒体
  2. アクティブユーザーが多い媒体
  3. 自社が採用競争に勝てそうな媒体

1.実際に自分で検索し、候補者の質が高い媒体

どんなに採用コストをかけても自社の求める人材が少ない媒体を利用していると採用活動は難航するでしょう。

次の手順で自社の求める人材が豊富に存在するのか見極めましょう。

  1. 媒体を導入をする前にデモを利用させてもらい、自分で実際に検索をかけて人数を確認する
  2. 候補者検索の検索順位が下の方の候補者プロフィールもチェックする

多くの媒体の場合、候補者を検索した際にプロフィールが充実している候補者を上位に表示する仕様になっています。そのため、下位に出てくる候補者にも目を通し、候補者全体の質を把握しましょう。

2.アクティブユーザーが多い媒体

アプローチをした候補者が必ずしも自社に興味を示してくれるとは限りません。

候補者数検索の結果がアプローチしたい候補者の人数の3〜4倍程度いる媒体を選びましょう。

ログイン頻度は返信率に最も影響を与える要因です。最終ログイン3ヶ月以上前の候補者は、アプローチできる人数にカウントせず、アクティブな候補者が何人いるのかという点を最も意識して、媒体を選びましょう。

他にも、「レジュメ更新日」や「他社選考状況」なども確認し、実際に自社の選考を受けてくれそうなアクティブな会員が多いかチェックしましょう。

3自社が採用競争に勝てそうな媒体

スカウト媒体によって登録している企業に差があります。

例えば自社が知名度がさほどない小規模の会社である場合、ブランド力抜群の大企業が多く使っている媒体を利用してしまうと効果は出づらくなるでしょう。自社の知名度や特徴に合わせて、勝ち目のありそうな媒体を選ぶことをおすすめします。

エンジニアをスカウトできるおすすめ媒体3選

ここではおすすめのスカウト媒体をいくつかご紹介します。自社にあった媒体を選択しましょう。

1. Forkwell Jobs|エンジニア専門の求人サービス

Forkwell Jobsはエンジニアに特化したスカウトサービスです。求人票の掲載はもちろん、47,000人のエンジニアを検索できるデータベースが強みといえます。

詳細な経験技術の情報を求職者に求める仕組みや勉強会を主催してエンジニアとのつながりを持つなど、エンジニアの質を重視する方針です。開封率や返信率に課題を感じている企業や、エンジニアを採用してもすぐ離職される企業におすすめできるスカウトサービスといえます。

2. BIZREACH|業界トップクラスのスカウト実績

年収600万円以上のハイクラス人材向けであり、高い知名度を誇るエージェントです。エンジニア以外も含む170万人以上のデータベースを保有しており、登録者数の多さが魅力。

さらにスカウトでしか会えない人材を確保しており、転職顕在層・潜在層共に発掘できるポテンシャルがあります。1社専任の採用コンサルタントが採用活動をサポートするためアドバイスをもらいながら採用活動できます。採用経験が浅い企業や、エンジニア以外の職種も採用したい企業にはおすすめです。

3. Green|成功報酬型でコストを削減

Greenは成功報酬型の転職サービスです。20代から30代の若年層、登録者にはエンジニアやクリエイティブ職が多くエンジニア採用にはおすすめです。

スカウト機能はもちろん「気になる」機能が特徴的で、メッセージなしで企業と求職者がやり取りできる仕組みも。「気になる」「話しを聞きたい」「応募」などボタン一つで意思表示できるため返信率を上げやすくなります。採用コストをかけたくないスタートアップ企業には活用するメリットが高いと言えるでしょう。

こちらの記事で各スカウト媒体について、さらに詳しく解説しておりますので、参考にしてください。

あわせて読みたい
2023年版|ダイレクトリクルーティング徹底比較! 12社サービス媒体の特徴・料金まとめ表付き 近年注目を集めているダイレクトリクルーティング。今回は、ダイレクトリクルーティングの概要や活用するメリット・デメリット、必要な費用、ダイレクトリクルーティングができるサービス12選を紹介します。

エンジニアへのスカウトメール返信率を高めるコツ

ここからは実践的な内容として、スカウトメールの返信率を高めるコツについて解説します。返信率を高める方法を知ることは採用に直結するため、ぜひ参考にしてください。

役職が高い社員や社長が連絡する

人事担当者がスカウトメールを送るより、CTOや社長からスカウトメールを送ってもらいましょう。職位の高い人からのメールは「自分は強く求められている」と感じてもらいやすく、返信率が上がる傾向にあります。

人事担当者がスカウトメールを送信する場合は、「面談時は自社エンジニアを同席」などの記載が必要になります。

会社のビジョンを記載する

求職者に「なぜ自分が必要なのか」を理解してもらうため、会社のビジョンを記載します。「どのような事業をやっているのか」「会社としての方向性」「企業文化」を明確にすることで、求職者に興味を持ってもらえます。

また、会社説明は短く簡潔に書きましょう。あまりに長いとスカウトメールから離脱されるおそれがあるためです。

スカウト理由を明確にし特別感を伝える

スカウトメールの返信率を上げるには、スカウト対象の経歴をチェックする必要があります。

読んだ経歴をもとにしたスカウトの理由を伝えることで、スカウト対象に「自分の経歴を読んでいる」「自分が求められている人材」と感じてもらうことが可能です。スカウトメールの文面を工夫すれば「自分だけに宛てている」という特別感を伝えられるでしょう。

文面は「役職者の名前」「スカウト理由」「自社のアピール」「今後のビジョン」をまとめてみてください。とくにスカウト理由は詳しく書きましょう。スカウト対象に「なぜ自分が必要なのか?」を伝える内容にして、企業の成長に必要だと伝えることが重要です。

エンジニアへのスカウトメール例文

ここではエンジニアへのスカウトメールの例文をご紹介します。スカウトメールの具体例をチェックして、メール作成の参考にしてください。


〇〇様

初めまして。xxxxx株式会社 CTOの△△と申します。突然のメッセージ失礼いたします。

〇〇様のプロフィールにあるJava、Spring bootのご経験を拝見し、弊社サービスである「△△△△」の開発をお任せできると考え、お声がけいたしました。「客先常駐でさまざまな開発現場の経験を生かして、自社サービスに取り組みたい」というご希望は、弊社の条件にマッチしており、一度お話したいと思いました!

弊社は「△△△△」を今年4月にリリース後、1か月で200社以上からお問い合わせをいただいております。現在は「△△△△」の改善要望に対応するかたわら、第2フェーズを進めております。運用保守と開発を同時に進めるためエンジニア採用を強化しています。

〇〇様にご協力いただきたいのは、第2フェーズの追加機能の一つであるAPI新規開発です。最初は既存機能の改修に対応いただき、その後、第2フェーズへ合流する予定を考えております。

<仕事内容>

  • 「△△△△」既存改修(サーバサイドメイン)
  • 「△△△△」第2フェーズ新規APIプログラム設計、実装、テスト

※詳細設計から入っていただくとよりスムーズかと思います。

<開発環境>

  • Java
  • Spring boot
  • PostgresSQL
  • CentOS
  • bash
  • git
  • gitHub

<就業環境>

  • フルリモート(Slack/Zoom)
  • PCはWindows/Mac選択可
  • ディスプレイ貸与可

共に事業を成長させることにご興味いただけましたら、一度カジュアルにお話させていただけませんか?お時間のよろしいタイミングでお話したいので、Zoomでのオンライン面談も可能です。

それでは、ご連絡お待ちしております!


求めるエンジニアに積極的にアプローチしたいならスカウトが最適

今回はスカウトについて解説しました。スカウトはエンジニア転職市場で転職潜在層にもアプローチできる重要な手段です。さまざまな求職者へのアプローチができる反面、運用するには相応の準備が必要になります。募集背景の整理やエンジニア像の明確化を行った上で、特別感や求職者のニーズに沿った情報をスカウトメールに記載しましょう。

スカウト運用やスカウトメール返信率に課題がある場合は、本記事をもとに運用課題解決への一歩になれば幸いです。

スカウトメール以外にもエンジニア採用はチェックする項目が多い業務。エンジニア採用代行「TECH HIRE」は専任の人事担当者を1人雇う感覚で採用活動をサポートします。無料相談を受け付けているので、ぜひご検討ください!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次