エンジニア採用が難しい理由とは?おすすめ採用方法と流れも紹介

エンジニア採用が難しいといわれている背景には、エンジニアの流動性が低いことやスキル判断が難しいことなどの理由があります。自社にマッチしたエンジニアを採用するためには、しっかりと採用戦略を設計し、成功のポイントを抑えることが重要です。

この記事では、エンジニア採用が難しいといわれる理由や、採用の流れ、おすすめの採用方法を解説します。記事の後半では、採用を成功させるポイントや成功事例も紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

目次

エンジニア採用が難しい3つの理由

エンジニア採用が難しい理由として、主に以下の3つがあげられます。

  • 経験豊富なエンジニアは流動性が低い
  • スキル判断が難しい
  • 正社員より業務委託を選ぶエンジニアが増えた

それぞれの理由を、具体的にみていきましょう。

経験豊富なエンジニアは流動性が低い

経験が豊富でスキルレベルの高いエンジニアは企業で重宝されるため、流動性が低い傾向にあります。「優秀なエンジニアを手放すまい!」と職場環境や条件面を考慮し、自社にマッチした人材の流出を防ぐため、そもそも「転職しよう」と思い立つエンジニアが少ないのです。

どれだけ企業が経験豊富なエンジニアを採用したいと思っても、転職市場に求める人材の数が少なければ採用の難易度は高まりますよね。また、転職市場に経験豊富なエンジニアが現れたとしても、企業間での奪い合いになってしまうことも。思うようにエンジニアの採用が進まない企業が多くなってしまうのです。

スキル判断が難しい

エンジニアのスキルを判断するのが難しいことも理由の1つです。エンジニアの業務内容は非常に専門性が高く、細分化される傾向にあり、同じ会社に属していても部署や任される役割によって活用する技術が異なることが多いもの。また、同じ業務でも企業によって必要とされるスキルレベルが異なることもあります。

採用候補者が「プログラミングのスキルがある」「エンジニアリングの経験がある」と言っていても、自社にマッチする人材かどうか判断するのは難しいのです。エンジニアの経験や知識のない人事担当者が採用に携わった場合は、本人の言葉や人柄で内定者を決めてしまうケースも少なくありません。

エンジニアのスキル判断を適切に行うには、現場のエンジニアの意見をもとに採用基準を決めたり、現場のエンジニアが選考に参加したりする体制を整えておく必要があります。

正社員より業務委託を選ぶエンジニアが増加

現在、働き方改革の推進により働き方が多様化しています。エンジニアも例に漏れず、正社員より業務委託を選ぶエンジニアが増えるなど働き方が多様化している傾向にあります。

2018年に政府が発表した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」により、副業ができる企業や業務委託での雇用を取り入れる企業が増えました。それによって、エンジニアが業務委託で働く選択をしやすくなったのが大きな要因です。とくにエンジニアなどの技術職は、スキルがあれば副業で仕事を得やすい傾向にあるため、正社員として会社に属さないエンジニアも増えています。

このように業務委託として働くエンジニアが増えれば増えるほど、正社員の転職市場にいる経験豊富なエンジニア人材の母数が少なくなってしまうのです。

エンジニア採用の流れ

エンジニア採用の流れは、5つのステップに分けられます。

  1. 現場状況を自社エンジニアにヒアリング
  2. 求めるエンジニア像の人物像を明確化
  3. 企業情報を発信
  4. 能動的にエンジニアに連絡
  5. 質問内容を工夫して面接

ここからは、採用の流れを各ステップごとに確認していきましょう。

1.現場状況を自社エンジニアにヒアリング

まず、どのようなスキルや経験が必要なのか、現場状況を自社エンジニアにヒアリングします。必要なスキルや専門性は、実際に現場で働くエンジニアが最も理解しているからです。ヒアリング内容を参考に求人を作成し、求人内容をエンジニアに確認してもらいましょう。

求人内容に漏れがないか、エンジニアにとって魅力的な人材募集になっているかチェックしてもらうことが重要です。

2.求めるエンジニア像の人物像を明確化

エンジニアにヒアリングした内容をもとに、企業が求めるエンジニア像を洗い出しましょう。人物像を明確化することで、募集要項に必要な情報は何かを導き出せるためです。

人事担当者だけでなく自社エンジニアと一緒に考えることもおすすめです!以下のような項目を中心に考えていけば、求める人物像をよりスピーディーに明確化できます。

  • 扱えるプログラミング言語
  • 使用できるツールやソフトウェア
  • どの程度の経験を求めるのか
  • 依頼する業務範囲
  • 人柄

採用にミスマッチがないよう、情報を発信する前の段階ですりあわせておきましょう。

3.企業情報を発信

次に募集を行います。

その際、採用候補者が実際に働いたときのイメージが持てるよう、SNSやHP、採用媒体、資料などで企業情報を発信することも重要です。とくに新卒で働く採用候補者は、企業で働くイメージを具体的に持てないまま入社してしまうと、ギャップを感じてしまい早期退職する可能性があります。また、転職の場合も同じことが言えます。

また、カルチャーフィットも意識して、自社のビジョンやミッションなどを積極的に発信することもおすすめです。採用ピッチ資料の作成も役立ちます。

4.能動的にエンジニアに連絡

採用候補者からの連絡を待つだけでなく、能動的にエンジニアとコネクションを取ることも重要です。知名度がないなら自社を知ってもらうために、能動的にエンジニアに連絡しましょう。記事の冒頭で解説した通り、経験豊富なエンジニアの採用は難しくなっています。受け身な姿勢では自社にマッチするエンジニアを採用することはできません。

ダイレクトリクルーティングやリファラル採用などの方法を活用しながら自社にマッチしそうなエンジニアに連絡してみましょう。多方面からアプローチすることで、従来の求人方法より、低予算で質の高い採用ができる可能性もあります。

5.質問内容を工夫して面接

採用希望者への面接では、質問内容の工夫がポイントです。

  • プログラミング言語やアルゴリズムなどの理解度
  • 技術面に関する調査
  • これまでの開発経験
  • トラブルシューティングに関する質問
  • 自社のカルチャーとの相性

上記のように、エンジニアとしてのスキルを幅広く聞けるような質問を用意しましょう。また、可能であれば、実績をまとめたポートフォリオを事前に提出してもらうと、採用希望者の技術面の判断をしやすくなります。技術面だけでなく、価値観やキャリア設計、志などマインド面の質問をすることで自社とよりマッチした人材を見極めることが可能です。

エンジニアのおすすめ採用方法5選

エンジニアの採用におすすめの方法を5つご紹介します。

  1. 求人広告
  2. オウンドメディア
  3. 人材紹介
  4. 就職・転職イベント
  5. ダイレクトリクルーティング

利用する採用方法によって、かかるコストも変化します。ここからは、それぞれの採用方法を具体的にみていきましょう。

1. 求人広告|求人情報を掲載

求人広告は、求人広告サイトに費用を支払い、求人情報をサイトに掲載する求人方法です。

採用希望者は就職活動の際、求人広告サイトを利用することがほとんどです。しかし、企業の掲載数が多く競争率が高いため、企業の知名度が低いと応募が集まりにくいデメリットがあります。

メリットは経済的コストが比較的安価に抑えられること。広告の掲載料金のみの支払いでいいので、採用希望者が集まれば何人採用しても料金の変動はありません。ただし採用者数がゼロだった場合も広告掲載料が発生するため、場合によっては「ただコストをかけただけになってしまった……」なんてことが起こる可能性もあります。

2. オウンドメディア|企業文化を発信

オウンドメディアとは、自社で有するWebメディアのこと。自社サイトを通じて採用情報を発信することで、広範囲の採用希望者に自社の魅力や募集をアピールできます。

求人広告と比較すると、自由度が高く、文字数や内容を気にせず多くの情報を載せることが可能です。企業情報や企業文化も一緒に発信することが可能です。

すでにオウンドメディアを開設している場合はローコストで始められますが、スタートからオウンドメディアを制作する場合は短期的なコストが高くなってしまうでしょう。また、オウンドメディアリクルーティングは長期的かつ蓄積的な発信を前提とした採用方法であるため、短期間での採用活動には向かない傾向があります。

3. 人材紹介|効率的にターゲットと接触

人材紹介は、人材紹介会社から採用希望者を紹介してもらう求人方法です。人材紹介会社から自社に合う人材を紹介してもらうため、採用にかかるリソースを大きく削減できます。

人材紹介会社ではエージェントが面談やアンケートなどを行った上で採用希望者を紹介するため優秀な人材が揃っているものの、自社のニーズを明確に伝えておかないとミスマッチが生じる可能性があります。

また、経済的コスト面は他の採用方法よりも高くなります。採用人数が多くなればなるほど経済的コストも増大していくため注意が必要です。

4. 就職・転職イベント|採用希望者とリアルで会話

就職・転職イベントは、採用希望者を対象とした企業説明会などを指します。就職・転職イベントでは、熱量の高い採用希望者が参加しているため、採用母集団を形成するのにもってこいな方法です。

採用希望者と直接対面し、カジュアルに話を広げられるため、企業の情報やカルチャーを伝えやすいメリットがあります。また、知名度が低い企業でも、呼び込み次第で興味を引くことができる点も魅力的ですよね。

ただし、就職・転職イベントは、出展やブースの装飾に経済的コストや人的コストがかかります。また「すぐ採用!」とはならないので、スケジュールに余裕のない採用活動には向かないと言えるでしょう。

5. ダイレクトリクルーティング|企業から採用希望者へアプローチ

ダイレクトリクルーティングとは、自社に合う人材をみつけてスカウトを送り、直接アプローチする求人方法です。SNSやスカウト型サイトを活用します。

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企業からアプローチをかけるため、企業の知名度に依存しないメリットがあります。また、相手のプロフィールで経歴や人柄を知ってからアプローチできるため、自社と比較的マッチした人材に声をかけることができます。

問題点として挙げられるのは、採用希望者に対して丁寧かつこまめなやりとりが必要になる点、自社の魅力を伝える努力が必要な点です。優秀な人材には多方面から声がかかるため、他社との差別化を図るようなスカウト文章やコミュニケーションを行い、自社を選んでもらう必要性があります。

エンジニア採用を成功させるためのポイント

エンジニア採用を成功させるためのポイントは、3つあります。

  • 応募者からの連絡には即返信する
  • 求人内容は定期的に見直す
  • 内定者とコミュニケーションを取る

それぞれのポイントを、具体的にみていきましょう。

応募者からの連絡には即返信する

応募者からの連絡には、できる限り即返信しましょう。なぜなら、返信が遅いと応募者に不安を与えるからです。不安を与えないために、丁寧かつ迅速に対応する必要があります。

また連絡が遅いと、他の企業がその採用希望者にアプローチする時間を与えることになります。優秀な人材は他の会社の選考を受けていたり、多くの企業からスカウトを受けていたりするため、スピーディーなコミュニケーションで他者との差別化を図りましょう。

求人内容は定期的に見直す

求人内容は、定期的に見直しましょう。会社のフェーズによって求める人材の条件は変化しますよね。求人内容をアップデートしないままでいると、ミスマッチな採用希望者から応募が来たり、面接時に採用希望者がギャップを感じてしまったりします。

求人内容は今の自社のニーズにあっているか、自社の魅力が読み取れる内容になっているか、古い情報や誤った情報はないかなど定期的に見直すことが重要です。

内定者とコミュニケーションを取る

内定が決まった後も、内定者とこまめにコミュニケーションを取りましょう。採用希望者が複数社から内定をもらっていた場合、内定後に辞退をするケースもあるためです。

内定後のコミュニケーションによって、内定者が最終的な入社を決めてくれる場合もあります。「内定をだしたからOK!」ではなく、その後のコミュニケーションやフォローにも気を配ることが重要です。

エンジニア採用の成功事例

ここからはTECH HIREが介入し、エンジニア採用に成功した事例を2つご紹介します。良い部分は自社の採用活動にうまく取り入れてみてください。

株式会社stand .fm|多様なチャネルを活用し半年で12名を採用

株式会社stand.fmは、半年で12名以上のハイスキルなエンジニアを採用しました。

採用・人事担当者が決まっておらず、採用活動を始める環境が整っていなかった中、多数の媒体でのスカウト活動や定量分析、ROI分析の振り返りを短頻度で実施。

多様なチャネルを活用することで、素早く、納得のいく採用活動を実施できた事例です。

日本放送協会|中長期の事業戦略をもとにデジタル人材を採用

日本放送協会は、メガベンチャーなどに在籍するハイレベルな人材を採用しました。

キャリア採用が本格化する中でノウハウや人材などさまざまな面に課題があり、採用活動がうまくできていなかったものの、中長期の事業戦略、デジタル戦略を踏まえて、採用すべきデジタル人材の要件定義、採用戦略設計、ダイレクトリクルーティングを実施しました。

上記の活動が功を成し、理想通りのデジタル人材を確保できた事例です。

難しいエンジニア採用は適切な戦略をたてて取り組もう

エンジニア採用は、優秀な人材が転職市場に少ないこと、スキル判断が難しいことなどからハードルが高くなっています。しかし、応募者に不安を与えないよう気をつけたり、求人内容を定期的にブラッシュアップしたりなど工夫をしていけば、納得のいくエンジニア採用が可能です。

本記事の内容を参考に、ぜひ自社にあったエンジニア採用を目指してみてください。

また、自社でのエンジニア採用に限界を感じている方、悩みを抱えている方はエンジニア採用代行「TECH HIRE」で無料相談を受付中です。お気軽にご連絡ください!

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