2023年版|ダイレクトリクルーティング徹底比較! 12社サービス媒体の特徴・料金まとめ表付き

少子高齢化により、労働力人口の減少などが問題視されている現代の日本において、転職・就職市場は激化し、ただ待っているだけでは採用できない状況となっています。そこで、今注目されているのが、候補者に対して企業が直接アプローチを仕掛け、採用活動を行うというダイレクトリクルーティングです。

今回の記事では、ダイレクトリクルーティングの用語説明をはじめ、メリット・デメリット、そして、エンジニア採用におすすめなサービス媒体などをご紹介します。

ぜひ、最後までご覧ください。

目次

ダイレクトリクルーティングとは

ダイレクトリクルーティングとは、企業が候補者に対して、直接アプローチを仕掛ける採用活動のことです。

従来の採用手法は、企業が求人サイトや人材紹介サービスに求人票を登録し、応募や紹介がされるまで「待つ」のが一般的でした。

一方、ダイレクトリクルーティングは、企業が自社にマッチする人材を自ら探し出し、候補者に対して直接アプローチするという方法になるため、「攻め」の採用手法と言われ、現在注目を浴びています。

ダイレクトリクルーティングのメリット3つ

これまでダイレクトリクルーティングは企業が候補者に対して直接アプローチをする「攻めの採用」であることを説明してきましたが、もちろんメリット・デメリットの両方があります。合わせて紹介していきます。

まず、メリットは次の3つです。

  1. 採用コストを抑えることができる
  2. 転職潜在層へアプローチすることができる
  3. 採用課題にあった人材とマッチすることができる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 採用コストを抑えられる

ダイレクトリクルーティングでは、効率的に自社にマッチした人材へアプローチできるため、全体的な採用コストを抑えることにつながります。

例えば、広告コストや外部のリクルートエージェンシーの利用コストといった金銭的コスト。また、企業が直接候補者にアプローチするため、広告掲載から応募、選考という一連のプロセスを踏む必要がなくなり、一部分だけでみると時間的コストの削減も期待できます。

2. 転職潜在層へアプローチできる

求人サイトや人材紹介サービスでは拾いきれない「転職潜在層」という幅広い母集団に向けてアプローチすることが可能です。

転職潜在層とは「今は転職を考えていないが、いい企業があれば転職を考えたい」「今後の転職活動に向けて情報を集めておきたい」と考えている層のこと。ダイレクトリクルーティングは、このような思いを持つ転職潜在層に向けてアプローチすることができるのも魅力の1つです。

今すぐの採用につながらなくても、母集団を形成することができます。

3. 採用課題にあった人材とマッチできる

ダイレクトリクルーティングは人材の狙い撃ちをするという点で、そもそも企業内において明確な採用課題を設定することを前提に活動が行われていきます。企業側、候補者側も明確な目的を持って臨むため、両者にとって最適なマッチを達成することが可能です。

自社にマッチしない応募者を選別する時間やリソースなどを大幅に削減できるでしょう。

ダイレクトリクルーティングのデメリット2つ

ダイレクトリクルーティングのデメリットについても2つ述べていきます。

  1. 内部の作業工数が増加する
  2. 採用担当者のスキルや知識に依存する

それぞれ以下で詳細を見ていきましょう。

1. 内部の作業工数が増加する

ダイレクトリクルーティングは、適切な候補者を探し出し、アプローチをして、自社に興味をもってもらうために、さまざまな作業が必要となります。そのため、内部での作業工数が増加するデメリットがあります。とくに、自社が求めるスキルや経験を持つ候補者をリサーチする過程にかなりのリソースを必要とする企業が多いでしょう。

他にも、候補者にアプローチするためのコミュニケーション戦略、個々にパーソナライズされたメッセージング、自社への入社を決めてもらうためのフォローアップなど、さまざまな作業が必要となり、全体的な内部の作業工数は増加します。

2. 採用担当者のスキルや知識に依存する

ダイレクトリクルーティングは企業側から候補者に直接アプローチをかけるため、成功は採用担当者のスキルとネットワークに依存します。単に候補者を見つけてアプローチをするだけでは、採用を成功させることはできません。

適切で効果的なコミュニケーション方法や関係を継続的に築くためのフォローアップなど、一定のスキルセットが必要です。また、採用市場は日々変化しています。変わりゆく採用市場・効果的な採用手法を身につけるため、自社にマッチした候補者を見つけるための広範なネットワークも必要です。

ダイレクトリクルーティングにかかる費用

ダイレクトリクルーティングについてメリットやデメリットを見てきましたが、実際の費用がどうなっているのか気になっている方も多いでしょう。以降の章ではダイレクトリクルーティングにかかる具体的な費用について見ていきます。

一般的にダイレクトリクルーティングにかかる費用はどんなサービスを利用するかによって変わってきます。

定額型

定額型とは、月額や年額などで費用が発生する料金形態のことです。採用の成功にかかわらず一定の利用料を支払うため、採用人数が多くなればなるほど、1人当たりの採用単価を抑えられるという特徴があります。

ただし、採用が成功しなかった場合でも費用の支払いが必要となり、費用損失のリスクがある点には注意が必要です。また、別途初期費用が発生する場合もあるため、確認しておく必要があります。

成果報酬型

成果報酬型とは、「1名の採用あたりにつき⚪️円」といったように、採用に成功した人数分だけ報酬を支払う料金形態のことです。費用が発生するタイミングは、一般的には応募時や入社時で、候補者の職種や業態、勤務地によって料金が決まります。

自社の予算や採用手法を確立し、最適なプランを選べば長期的に見た際、採用コストを抑えられるでしょう。また、入社を辞退された場合は返金があるサービスが多く、サービスの初期費用や利用料が別途必要となります。

エンジニア採用向けダイレクトリクルーティングサービス12選比較

これまで、ダイレクトリクルーティングに関するメリット・デメリットを紹介し、実際の料金形態はどうなっているのかを示してきましたが、こちらでは、12個のおすすめのダイレクトリクルーティングサービスを紹介します。

各サービスの特徴や登録者数、費用などをまとめておりますので、ご参考にされてください。

1. Paiza転職

Paiza転職は“求職者のプログラミングスキルを可視化し、優秀なエンジニアと出会うことができる中途転職採用サービス”です。登録者の技術力は、独自の試験によりスキルチェックされており、要件に合ったスキルレベルの人材に限定してスカウトできるため、効率的に応募獲得・選考・採用が可能です。

  • 提供企業:paiza株式会社
  • 登録ユーザー属性:エンジニア
  • 登録者数:57万人
  • 費用:成功報酬(年収の25%)。初期登録料、掲載料が一切かからず、採用が成功するまで費用が発生しない。

2. Green

GreenはIT人材採用に特化したサービスで、“手間をかけずに採用単価を抑えて、ジュニア・ミドルなエンジニアを採用したいときにおすすめな媒体”です。いいねベースのスカウトが可能なため、手間をかけず複数の候補者にコンタクトが可能で、シニアクラスよりはジュニア〜ミドルクラスの人材が多いという特徴があります。また、スカウトの成功報酬が平均90万円と相対的に安価です。

  • 提供企業:株式会社アトラエ
  • 登録ユーザー属性:ジュニア〜ミドルクラス人材が多い
  • 登録者数:100万人
  • 費用:初期費用(60~120万)+成果報酬(60~120万)

3.ビズリーチ

ビズリーチは“シニアエンジニアも多数在籍しており、職務経歴が充実している候補者が多いため、採用ニーズに適した候補者を見つけやすい媒体”です。また、タレントの絶対数が多く、スカウトをカスタマイズしやすいので、自社にフィットする候補者を見つけやすいという特徴があります。

  • 提供企業:株式会社ビズリーチ
  • 登録ユーザー属性と人数:EMやVPoE等のシニアクラスのハイクラス人材
  • 登録者数:123万人
  • 費用:基本利用料(85~140万)+成果報酬(15%)

4.Forkwell Jobs

Forkwell Jobsは20代〜30代の登録者が約80%を占めており、“ジュニア・ミドルのエンジニアを採用したいときにおすすめの媒体”です。また、Forkwell Jobsは技術イベントを経由して集客しているため、ジュニア〜ミドルクラス人材が多く在籍しているという特徴があります。

  • 提供企業:株式会社grooves
  • 登録ユーザー属性:ジュニア、ミドルクラスのエンジニア
  • 登録者数:約50,000人
  • 費用:スタンダードプラン:利用料(半年で60万円)+成果報酬(25%) 成果報酬0プラン:利用料(半年で190万円)

5.LAPRAS SCOUT

LAPRAS SCOUTは“手間をかけずに採用単価を抑え、高い費用対効果でエンジニアを採用したいときにオススメの媒体”です。いいねベースでスカウトできるため、運用負担が低いのが特徴です。また、スカウト上限がなく、月額利用料のみで運用できるため、採用単価を抑えることができます。

  • 提供企業:LAPRAS株式会社
  • 登録ユーザー属性:ハイスキルなエンジニア
  • 登録者数:28,000人
  • 費用:月額15万円

6.Findy

Findyは“手間をかけずに、ミドル・シニアエンジニアを採用したい場合におすすめな媒体”です。また、いいねベースのスカウトが可能であり、手間をかけず複数の候補者にコンタクトが可能で、Microsoftやアクセンチュアといった大企業も利用しています。

  • 提供企業:ファインディ株式会社
  • 登録ユーザー属性:ミドル〜シニアクラス人材
  • 登録者数:8万人以上
  • 費用:基本利用料(36~60万円)+成果報酬(30~35%)

7.Wantedly

Wantedlyは“エンジニア人材は少ないものの、若年層が多く登録しているため、若手の非エンジニア人材を採用したいときにおすすめな媒体”です。総ユーザー数300万人と多いものの、エンジニア人材は約1.5万人とあまり多くないという特徴があります。

  • 提供企業:ウォンテッドリー株式会社
  • 登録ユーザー属性:若年層、エンジニアは少ない
  • 登録者数:300万人
  • 費用:基本利用料(月額5~20万円)

8.転職ドラフト

転職ドラフトは“工数はかかるものの、ハイレベルなエンジニアを採用したい場合におすすめの媒体”です。ドラフト形式のためエンジニア目線での丁寧なスカウト文の作成が必要という特徴があります。しかし、年間利用料(50万円)&成功報酬(160万円)のみで月額・年間費用が不要なため、ハイスキルな人材をコスパよく採用できます。

  • 提供企業:株式会社リブセンス
  • 登録ユーザー属性:ハイレベルエンジニア
  • 登録者数:非公表
  • 費用:年間利用料(50万円)+成果報酬(160万円)

9.Youtrust

YoutrustはキャリアSNSサービスで“人脈があり、副業人材をとりたいときにおすすめの媒体”です。仕様上、「自身の友達の友達」にのみ打診可能なため、人脈がないと対象母数が少なくなります。また、登録ユーザーのうち副業意欲があるユーザーは27.9%、転職意欲のあるユーザーは13.8%なため副業人材を取りやすいという特徴があります。

  • 提供企業:株式会社YOUTRUST
  • 登録ユーザー属性:副業人材
  • 登録者数:16万人
  • 費用:初期費用(10万円)+月額利用料金(15~50万円)

10.AMBI

AMBIは若手ハイクラス向け転職サイトで“能力の高い若手を採用したい場合におすすめの媒体”です。登録者は年収400万円以上の大手上場企業や外資系企業などでしっかりした研修や教育を受け、若くして実績を上げている人材が多くを占めています。

  • 提供企業:株式会社エン・ジャパン
  • 登録ユーザー属性:ハイレベルな若年層
  • 登録者数:50万人以上
  • 費用:基本利用料(60~120万円)+成果報酬(20%)

11.リクルートダイレクトスカウト

リクルートダイレクトスカウトは“ハイクラス向け転職スカウトサービスでエグゼクティブ向けに特化した媒体”です。登録者の7割以上が年収600万円以上で入社後すぐに活躍できるアクティブな求職者が在籍しています。多種多様な幅広い職種の人材が在籍しているため、自社に必要な職種人材に会うことができるのも特徴です。

  • 提供企業:株式会社リクルート
  • 登録ユーザー属性:幅広い職種のハイクラス人材
  • 登録者数:非公開
  • 費用:年間利用料(150万円)+成果報酬(15%)

12.レバテックダイレクト

レバテックダイレクトは“ITエンジニアやクリエイターと企業を結びつけるマッチングサイトで、採用にかかる手間を削減したい方におすすめな媒体”です。レバテックダイレクトには、検索条件のモニタリング機能(一度登録した検索条件に何名登録されているか)、候補者のピックアップ・レコメンド機能、スカウトの自動追送など、スカウトにかかる手間を削減してくれる機能がついています。また、企業と求職者のマッチ度を判定できるAI技術が搭載されているため、スカウト返信率が7%と高くなっています。

  • 提供企業:レバテック株式会社
  • 登録ユーザー属性:ITエンジニア&デザイナー
  • 登録者数:20万人以上
  • 費用:初期費用(60万円)+成果報酬(22%)

※各媒体の登録者数、費用の詳細に関しては、直接運営企業様へお問い合わせください。

ダイレクトリクルーティングの成功事例

次に、これらのダイレクトリクルーティングの特徴を踏まえた上で、実際の企業の成功事例を紹介していきます。

1. 株式会社stand.fm|半年で12名を超えるハイスキルなエンジニア採用に成功

抱えていた課題
資金調達後、採用を強化したいが採用担当も人事担当も不在のため、採用活動をはじめる環境が整っていなかった。

▼ダイレクトリクルーティング実施後
採用課題を浮き彫りにし、ターゲット人材を明確化させました。その後、エンジニア採用で活用できるほぼ全ての媒体でスカウト活動を実施。チャネル別の定量分析や、ROI分析の振り返りを短頻度で行い、PDCAサイクルを速く回すことで、柔軟な採用活動を実現しました。結果的に半年間で12名以上のハイスキルなエンジニアの採用に成功し、今回のダイレクトリクルーティングの活動で培われたノウハウを次の採用活動に活かしています。

2. NHK|メガベンチャー等に在籍する高度なデジタル人材の採用に成功

▼抱えていた課題
デジタル人材のキャリア採用が本格化する中で、ノウハウやリソース観点に課題があった。

▼ダイレクトリクルーティング実施後
中長期の事業戦略、デジタル戦略を踏まえて、採用すべきデジタル人材の要件定義、採用戦略設計を再構築。「いつ」までに「誰」が欲しいのかを明確化し、ダイレクトリクルーティングを行うことで、理想通りの採用に成功しています。結果、メガベンチャー等に在籍する高度なデジタル人材を採用。企業の長期的な成長に欠かせない要因として最適な人材に出会うことができました。

ダイレクトリクルーティングを成功させるポイント

ダイレクトリクルーティングで採用を成功させるためにはいくつかのポイントがあります。

こちらで紹介する3つのポイントをおさえ、自社にフィットした優秀な人材を獲得していきましょう。

1. 自社に最も合うサービスを選ぶ

さまざまなダイレクトリクルーティングのサービスがリリースされていますが、自社に合わない媒体を選択してしまうと、いくらコストをかけても採用に繋がらないといったことが起こるため、自社にもっとも合うサービスを見極める必要があります。

サービス媒体を選ぶ上で重要なポイントは以下の3点です。

  • 自社の求める人材がいるか
  • 返信率
  • 費用

媒体ごとに登録人材の属性に差があるため、業種、年齢、スキルなど、「自社の求める人材層の登録者数」を比較してサービスを選ぶことが大切です。また、スカウトをいくら送っても返信がないと採用に繋がらないため、転職顕在層が多く返信率が高い媒体を選びましょう。そして、予算や採用人数などを考慮し、自社に最も適切なサービスを選ぶようにしましょう。

2.スカウトメールを工夫する

手間をかけてスカウトメールを作成したとしても、メールの内容や送るタイミングが適切でなければ、候補者から自社に興味を抱いてもらうことはできません。スカウトメールの返信率が低ければ、採用につなげることが難しくなるため、ポイントをおさえてメールを作成・送信することが重要です。

例えば、以下の点に注意すると良いでしょう。

  • 候補者の名前や業績、SNSで発信している情報を盛り込み、特別感のあるスカウトメールを作成する
  • 候補者が比較的時間に余裕のありそうな曜日(金曜日の夕方など)に、メールを送信する

など、スカウトメールを工夫することで採用成功率を上げることができます。

スカウトメール作成のコツはこちらの記事でも解説していますので、ぜひ合わせてご確認ください。

3. 現場社員に協力依頼する

ダイレクトリクルーティングは企業側からアプローチする手法のため、他の採用手法と比較して候補者の志望度は低い傾向にあります。そのため、動機づけや企業理解の促進が重要です。

候補者を引きつける上では、自社のエンジニアに協力してもらい、スカウト候補者の選定やメールの内容のチェックなどをサポートしてもらい、同じエンジニアの立場でどのようなアプローチが求職者を惹きつけるのかアドバイスを貰いましょう。

ダイレクトリクルーティングでエンジニア採用を成功させよう

ダイレクトリクルーティングは、自社の欲しい人材に対して、直接コンタクトを取り、アピールできるためミスマッチが少なく、費用対効果の高い採用手法です。

しかし、採用活動の工数が増え、エンジニアに魅力的なメール作りなど、難易度が高い作業も多いため、自社内でダイレクトリクルーティングサービスを上手く運用できるか不安であれば、採用代行サービスを利用することもひとつの方法です。

エンジニア採用で悩んでいる方は、「エンジニア採用」に特化した採用代行サービス「TECH HIRE」にご相談ください。

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